2019年8月21日水曜日

Chapter2:王子カレル-2

 『クラダの遺跡』




〇クラダの遺跡



   遺跡内部


キアラ「ここか……」


   ディーン、隅に転がる骨を見て驚く


ディーン「わっ!」


   全員、ディーンに注目


ディーン「骨だ……」



オーサ「……人のものじゃな」


キアラ「……古いような……それほど古くないような……?」


ライヘル「……チッ
    薄気味悪いところだ」


オーサ「長居はしたくないの……」


キアラ「見れば一目でそれと分かる……か
   行こう……」


〇イベント



   ・探索1

オーサ「……手入れをすれば調度品はまだ使えそうじゃの……」


   ・宝箱1

ディーン「これかな?」


キアラ「……違うような気がする」


   ・宝箱2

キアラ「使えそう?」


オーサ「……ふうむ 意外と保存状態が良いのぉ……」


   ・探索2

ライヘル「本当にあるのか⁉くそ!」


オーサ「さすがにくたびれたのぉ……」


キアラ「……うん……少し休もう」


キアラ「もう一度あやしいところを探してみよう!」


   ・探索3



   部屋を出ようとするとキアラ立ち止まる


ライヘル「……散々調べたぞ?」


キアラ「……なにか気になる……
   もう少しだけ……」


   絨毯やカーペットの一部だけきしむ(あるいは木の床)
   調べる


キアラ「……この下……?
   道具があれば壊せそうだな……」


オーサ「……これならどうかの?」


ディーン「あれ……?そんなの持ってたっけ?」


   場面転換


〇デヴィッドの庵



   ベルナデッタがウロウロしているのを見てデヴィッドが声をかける


デヴィッド「何か探しものかな?」
ベルナデッタ「はい……少し薪を割ろうかと思ったのですが……
      ……裏の納屋のなたを見ませんでしたか?」


デヴィッド「ふむ……?」


   場面転換


〇クラダの遺跡



ライヘル「……手癖の悪いジジイだ……」


キアラ「……有り難く使わせてもらいましょう……」


   隠し階段が見つかる
   先に祭壇?


ライヘル「これ……か?
    ……?……何だ?」


ディーン「剣?……槍?」


オーサ「……何かの像かの?」


ライヘル「……キサマら これのどこがそう見えるんだ?」


オーサ「……自信はないのぉ」


ディーン「……じゃあ何に見えるんだよ⁉」


ライヘル「フンッ
    ……


    ……ぐるぐるした……何かだ……」


ディーン「何かって 何だよ⁉」


ライヘル「何かだ……!
    ……チッ!
    小娘!何に見える⁉」


キアラ「……
   ……柔らかいような……硬いような
   温かそうで……冷たそうで……
   像にも視えるし 剣にも……
   ……なんだかぼやけてて……でも……吸い込まれそう……だ……」


ライヘル「埒が明かん!取ってみろ!」


キアラ「……
   ……ああ……これは……」


   暗転して場面転換?
   キアラだけの世界


〇キアラだけの世界



   「……あれ?


   なんだろう……?


   ……ああ……そうか


   これは……ぜんぶのひとかけらなんだ……


   そうか ぜんぶをかき集めて一つにしたんだ……


   ぜんぶはじめからここにあって……
   ……なんで気づかなかったんだろう?


   ここ?あれ?
   ここって……?


   ここ……どこ……?


   わたし……?」


   場面転換


〇クラダの遺跡



   仲間に囲まれているキアラ


ディーン「……!
    ……‼
    ・・ラ⁉」


キアラ「……??」


ディーン「キアラ⁉」


キアラ「クルキスナ様の聖印……?」


ディーン「え……?」


ライヘル「ムッ?」


オーサ「ホッ!」


ディーン「ほんとだ……
    なんで見間違えたんだろ……?」


ライヘル「確かにそう見えるな……どこか違うような気もするが……
    ……おい どうした?さっきから呆けているぞ?」


オーサ「……顔色が悪いぞぃ……」


キアラ「……え?いや……
   何か大事なことがあったような気がしたんだけど……」


ディーン「大事なこと?これの事じゃないの?」


オーサ「これじゃろ?」


ライヘル「おそらく間違いないだろう
    ……どうなんだ?」


キアラ「うん……これだと思う」


ライヘル「よし!こんな陰気くさい場所とはおさらばだ!」


   一同 来た道を戻ろうとする
   行く手に何かを見つける


ライヘル「……おい 何だアレは……」


ディーン「なんだろうね……」


オーサ「……なんじゃろうな……」


   キアラ 後ろを振り返ってすぐ前向く


キアラ「逃げ場は……ない」


ディーン「だよねー」


ライヘル「チッ
    来るぞ!」


   ボス戦闘『ゴーレム』


   戦闘中
   ダメージ与えられない


ディーン「……っ!刃が通らない!」


ライヘル「……クッ!ヌルヌルと……!」


オーサ「……火はどうかの……?」


キアラ「たいまつ⁉」


ライヘル「足りん!もっと大きな火だ!」


ディーン「そんなの無いよ‼」


キアラ「火……
   ……⁉
   そこにある……⁉」


   キアラが発火習得
   発火使うとダメージが通るようになる


キアラ「燃えろ……!」


ライヘル「うおっ‼何だ⁉いきなり燃えた⁉」


ディーン「ヌルヌルがなくなった!」


オーサ「いけるぞい」


   戦闘終了後


ディーン「なんだったんだコレ……」


オーサ「聞いた事もないのぉ……」


キアラ「……」


ライヘル「……
    ……おい!」


キアラ「……」


ライヘル「オイ!何を黙っている!
    ……さっきのは一体なんだ⁉
    ……いきなり燃えたのはお前の仕業か⁉」


オーサ「……」


ディーン「……


    ……キアラ?」


キアラ「……火が重なってたんだ……」


ライヘル「⁉」


キアラ「なのに 燃えてなくて……
   だから燃えろ!って思ったら本当に燃えて……


   ……ごめんなさい!
   ……自分でもよく分からないんだ!」


オーサ「その聖印を持ってから様子がおかしいぞい?」


ライヘル「……コイツか……!」


ディーン「……
    !


    そっか!」


ライヘル「?」


ディーン「これはきっと奇跡を起こす御印なんだ‼
    だからデヴィッドさまはこれを取って来いって言ったんだ!


    やった!これさえあればメリアに勝てるぞ‼」


オーサ「……おお そうかもしれんのぉ……」


キアラ「……
   ……奇跡……」


ライヘル「……
    まぁ いいだろう
    確かにデヴィッドに聞けば分かるかもしれん
    長居は無用だ!」


〇クラダ遺跡 入り口付近



   骨のあった場所付近で何者かの声(モノローグ)


「……ミ……テ……」


   キアラだけが反応する


キアラ「?」


ディーン「どうしたの?」


キアラ「今 何か言った?」


ディーン「?何も言ってないよ?」


キアラ「……そう?」


   ライヘル オーサは先に行ってしまう
   後を追う2人
  
   転換


〇賢者の庵



ベルナデッタ「お帰りなさい!」


デヴィッド「フム 戻ったね
     どうだったかな?」


キアラ「これを……」


デヴィッド「フム……
     ……
     何か起こったかね?」


   間


デヴィッド「ほお 炎を……」


ディーン「これってやっぱり奇跡起こす聖なる印⁉


デヴィッド「フム……
     そういう事が起こったということはそういうものだろうね」


キアラ「では!やはりこれが!」


デヴィッド「ベルナデッタ 何に見えるかね?」


ベルナデッタ「……クルキスナ様の聖なるお印です ……教会で見るのとは少し違う気がしますけど……」


デヴィッド「……フム
     ではキアラ 「それ」はキミが持っていたまえ」


キアラ「え⁉
   ……でもデヴィッドさま!これが無いとフレーニアは勝てないのでは⁉」


デヴィッド「それは大丈夫だ ……うん まぁ 大丈夫だよ」


キアラ「……はあ」


デヴィッド「フム……それでは殿下のもとへ行くとしよう
     ……しかし準備がある キミ達は先に行き殿下にこの手紙を渡してくれ
     出発は明日にして今日は泊まっていくといい」


〇ロワンナ湿原

   
   歩きながら


ディーン「デヴィッドさま後から来るって言ってたけど大丈夫かな?」


オーサ「確かに湿原は危ないからのぉ」


キアラ「ベルナデッタ……」


ライヘル「余計な心配だな!
   不愉快だがあの男は剣の腕も相当だ!」


ディーン「……へぇ
    ……


    剣術……教えてくれるかなぁ……?」(最後は独り言っぽく)


  『軍師デヴィッド』


〇カレル陣営

      
   陣幕前で兵に呼び止められる


兵「おお!戻られたか!
 しかし殿下は今お忙しい!


 その手紙は間違いなく殿下にお渡ししておこう!」
   
   兵陣幕内に入っていく
   程なくしてもどる


兵「後で使いを出すとのことだ 釣りでもして過ごされるが良かろう」


   集落で話を聞く
   食料がいよいよ乏しくなり小競り合いがあった様子
   不穏な空気が漂う
   一通り話しを聞くと兵士が来る


兵「キアラ殿!殿下がお呼びだ!」


〇陣幕(夕刻)



キアラ「キアラ入ります!」


   陣幕の中にはカレルだけ


カレル「よく戻った!」


キアラ「……あ デヴィッド様は」


カレル「ああ さっきライヘルから聞いた   手紙でも読んだが後から来ると?」


キアラ「はい……   ……あの」


カレル「……うん?
   ……ああ
   大丈夫だよ
   デヴィッドは私やライヘルの剣の師でもあるんだ」


キアラ「え……!」


カレル「?
   ハハ 聞いてなかったか


   ライヘルはあまり話をしなかったようだね
   うん まあそういうことだ」


キアラ「……」


カレル「……うん?どうかしたかい?」


キアラ「あ いえ……
   殿下のお話ぶりとデヴィッド様が似ていたものですから……」


カレル「アハハッ!
   それは少し嬉しいな……
   ……話し方だけでなく知恵も付いたらいいのだけど……


   ……キアラ
   例のものを見せてくれないか?」


キアラ「……!


   ……これに」


カレル「……ん
   なるほど……
   ……これが……


   ……あい分かった
   それはキアラが持っていてくれ」


キアラ「デヴィッド様も同じことを……
   しかしこれは……」


カレル「……うん
   例の……炎の件はライヘルから聞いている」


キアラ「……
   ……わたしなどより殿下がお持ちになるべきなのでは……?」


カレル「いや いいんだ
   デヴィッドも言っていたのだろう?
   キアラが持っているべきなんだ
   ……そのときが来れば僕が手にすることもあるだろう
   だが今はキアラが持っているんだ
   ……いいね?」


キアラ「……はい」


カレル「……さて
   デヴィッドが到着すればこの任は終了となる
   それまでは任務中というこで集落の中に居て欲しいのだが……


   もう伝わっているとは思うが
   ……かなり危険な状態だ」


キアラ「はい……
   村人が戸を閉ざし兵士たちは飢えに不満を……」


カレル「……ふぅ
   そういうことなので互いに刺激せぬよう見張っていてくれ……」


キアラ「はい!」


カレル「すまないな 戻った早々……」


キアラ「いえ!殿下のお役に立てるならば!」


カレル「……そうか?


   ならばもう一つ頼んでもいいかな……?」


キアラ「?
   なんでしょうか?」


カレル「一杯つきあってくれるか?


   もう注いでしまったのだが……?」


キアラ「……頂戴します!」


   時間経過、翌朝になる


   人々との会話
   ●荒れる兵士 [EV]
   ●喧嘩の仲裁をして村人からの感謝 [EV]
   ・みんながあんたみたいな人なら
   ・さすがはキアラ


   しばらく会話などをして回ると出入り口の兵士に呼ばれる


兵士「キアラ殿!ここに居られたか!
  集落の入り口までおいで願いたい!
  殿下に客人なのだが 案内にキアラ殿をご指名なのだ!」


   集落入り口にはデヴィッドとベルナデッタがいる


キアラ「デヴィッド様!」


ベルナデッタ「お変わりありませんか?」


キアラ「ベルナデッタも!湿原は大変だったでしょ?」


デヴィッド「さてさて 話は後だよ
     殿下の元まで案内してくれるかな?」


   キアラ一歩下がって


キアラ「ではこちらへ……」


   デヴィッド 歩きながら集落を観察しつつ


デヴィッド「……フム
     どうやら間に合ったようだが 芳しくない様子だね」


キアラ「……はい
   各所で喧嘩も……」


デヴィッド「ふむ ふむ……
     ……うん大方の状況は理解したよ


     ……フム あとは任せたまえ
     ……といってもキミにも働いてもらうことになるがね」


キアラ「はい!」


〇カレル陣幕前



   キアラは入り口の兵士とやりとり
   兵士が中に入っていく


キアラ「……それでは
   わたしはここまでで……」


デヴィッド「ありがとう
     ……フム すまないがベルナデッタの話相手になっててくれるかね?」


キアラ「! ハイ!
   行こう!ベルナデッタ!」


   ベルナデッタ デヴィッドに一礼してキアラと去る


〇ランスカラ集落内



ディーン「あ!
    ベルナデッタ!」


ベルナデッタ「こんにちは ディーン
      オーサさんもお元気そうで」


ディーン「ねぇ!釣りしようよ!
    全然釣れないけど……」


キアラ「ディーン ベルナデッタは今着いたばかりなんだ」


オーサ「……大したもてなしは出来んが お茶でも淹れるかの」


   連れ立っていく


   暗転など挟み時間経過


ベルナデッタ「そして騎士は洞窟に盾を投げ入れてこう言ったのです
      『この盾が朽ち果てるまで魔物は悪さはできないだろう!』
      こうして旅の騎士の活躍により村は救われたのでした……」


ディーン「おぉー……!」


キアラ「ベルナデッタは本当にいろんなお話を知ってるね!」


ベルナデッタ「……家では尊い身分の方のご注文で本を扱っていたから珍しい本がたくさん読めたの
      騎士の物語や福音書 東方の商人の冒険譚 中には異端学者の研究論文というのもありましたわ
      デヴィッド様もお父様と取引していたそう……
      ……」


キアラ「あ……」


ベルナデッタ「……ごめんなさい ちょっと 思い出してしまいました」


キアラ「……うん」


   兵士近づいてくる


兵士「キアラどの!
  至急 陣幕まで来られたし!」


〇カレル陣幕内

   
   カレル デヴィッドと大臣たちが話し合っている
   キアラそっと入室
   
   ※「痩せた」「太った」大臣の指定なし


大臣「それでは卑賤ものに頭を下げろと申されるか⁉」


デヴィッド「……ふむ 彼らには貸しを作った方が賢明だと思うのですがな?」


キアラ「……」


大臣「ふん!恩を仇で返されるがオチですな!」


大臣「ともかくそのような事のために殿下の兵は割けませんぞ!」


大臣「左様!
  王室守護が王国騎士団の役目!
  魔獣討伐のような雑役はそこの小娘にでもさせておけばよかろう!」


デヴィッド「フム それではそこの騎士をお借りしましょう」


大臣「その者の手勢だけで遂行されよ!」


デヴィッド「そうですな 貴重な兵力を割くわけにはいきませんからな」


大臣「……うむぅ」
大臣「……待たれい!
  その者 以前に逃亡の嫌疑が懸けられておる!
  ゆえに督戦兵としてライヘル卿を推したいと思うが アルカナム卿 如何に?」


   ()内は密談


大臣「(……良いのですかな?)」
大臣「(この際ヤツの好きにさせぬが肝心ですぞ……それにヤツとライヘルは不仲との由)」
大臣「(ふむぅ…… ではそのように)
  ……おお!
  それは名案ですな!
  ライヘル卿は文武に長けた男 いざの際も明晰な判断をしてくれましょう!
  如何か アルカナム卿?」


デヴィッド「フム
     それは願ってもない
     宜しいでしょうか 殿下?」


カレル「うむ それでは魔獣討伐の件は騎士キアラに任せよう
   大臣らは引き続き糧秣の再分配を指揮してくれ
   アルカナム卿は残ってくれ」


   大臣たち入り口前でコソコソ


大臣「(あっさり承諾しましたな……)」
大臣「(なにやら企んでおるやもしれぬ……)」


   大臣、退出


カレル「……さて と」
デヴィッド「なかなか肩が凝りますな」
カレル「ハハ まったくだ」


キアラ「……あ あのう?」


カレル「ん すまな
楽にしていてくれ
して デヴィッド?」


デヴィッド「下調べは済んでおります
     場所はおそらく 北の台地かと」


カレル「もう調べていたか さすがだな
   ……さてキアラ 一つ任を授ける
   ここより北の台地で周辺住民に害なす魔獣の退治だ
   やってくれるな?」


キアラ「はい!もちろんです!
   ……あ
   お 仰せのままに……」


カレル「……
   ……アハハ!
   僕とデヴィッドのときは構わないよ」


キアラ「す すみません!」


カレル「いいさ
   ……デヴィッド 説明を」


デヴィッド「……フム
     さて 道中の集落で見聞したのだが このあたり一帯はもともと貧しいのだが 今ほどではなかったそうなのだ
     というのも 少し前は住民の生活圏が今よりかなり北に広かったということだ
     十年ほど前から非常に凶暴な魔獣が北の台地に住み着き その周辺とそれより北には行けなくなったそうだ 台地の先には僅かながら作物の育つ地もある
     そこでかの魔獣を退治して北の地を安堵しようということなのだ
     食料に関してはその場しのぎにしかならないだろうが 地域住民との関係回復にはよい手であろう……」


キアラ「わかりました!では早速!」


デヴィッド「ああ 魔獣の特徴だが……」
キアラ「現地で聞きます!」


   キアラ退出


デヴィッド「フムせわしいな」


カレル「あの娘にとって魔獣討伐こそが騎士の本分なのだ……
   それで その魔獣の外見とは?」


デヴィッド「……フム それが信じられない話ですが……」


   出発前に集落などで会話


ライヘル「チッ!
    また貴様らのお守りか‼
    大臣どもそんなに俺が憎いか⁉」


 『北の村』 

   付近の村(作中『北の村』)に出発


〇付近の村(1回目)


ディーン「魔獣退治なんて久しぶりだな!」


オーサ「まずは情報収集かの……」


   つっけんどんな住人
   まともに口を利いてくれない


村人「……はぁ  兵隊さんが何の御用ですか?」


村人「ふん!あんたらことなんか信じられるかよ!」


若者「帰れ!俺の親父はあんたみたいなのについて行って帰ってこなかったぜ!」


〇村長の家



   村長に話を聞く


村長「都の方から来なすったか
  以前はこの村もこんなに貧しくはなかったんじゃ
  丘を越えた先には川や林があっての それなりに収穫もあったからの
  しかし もう何年も前からこの村の近くの丘に恐ろしい魔獣が住み着くようになっての 随分犠牲が出たわ
  おかげで川や林に行くのにもとんでもない遠回りをせにゃならんようになっってしもうた
  村から離れればそれだけ危険も増えるものじゃ
  だんだんと川にも林にも行かんようになったな」


キアラ「討伐隊は編成されなかったのですか?」


村長「村のものじゃどうしようもないからの
  そりゃぁ遠い町まで人をやってなぁ 助けを頼んだわい
  そしたら なんたらちゅう騎士がやってきて
  村の腕自慢やら若いものを連れて魔獣を退治に行ったんじゃが
  だぁれも帰ってこんかったわ
  それきりこの村に助けなぞこんわい
  誰しも命あっての物種じゃからな……」


キアラ「……それで村の人たちが冷たかったんですね……」


村長「そうじゃ 働き盛りの男が随分死んだ
  あれ以来 村人は騎士を信用しとらん
  ……しかし お前さん方……何しに来たのかね……?
  まさか魔獣の退治に……?」


キアラ「はい!カレル王子殿下の直命でやってきました!」


村長「……!
  なんと……王子様が直接……だが……
  ……好きにしなされ
  魔獣のことは村のもんに聞いたらええ
  協力はせなんだが 話くらいは聞くように言っておくからの」


   以降村人の話の内容が変わる
   魔獣の情報を聞くが要領を得ない


「今年も犠牲者が出たんだ 胸には大きな穴が空いていたよ……」
「俊敏で獰猛で……あの鋭い角……その上あいつらは耳が良い」
「この辺の猟師はほとんど殺されちまった」
「あの端っこからこの端っこまで一っ跳びさ!見つかったらまず逃げられねぇ!」


鍛冶屋「連中の角を折るって?
   ……必要なもんはあるかい……?」


   黙示録と聖人について調べている神学者がいる


学者「ううむ……
  む?
  私は旅の神学者コネリンだ
  この地方で殉教したという聖人について調べている
  コルなんとかとういう名前だったらしいのだが……
  ……ところでキミは聖クルキスナの黙示録を知っているかな?
  聖クルキスナ本人が書いたとも 弟子の1人が書いたとも言われている預言書だ
  その中にこんな一文があるのだが
  『冥府より死が押し寄せ 瞬く間に国という国を飲み込む』
  これはこの戦争のことを言っているのではないだろうか……?
  それにしてもこの村のものは人の話を聞いてくれないな
  ううむ」


〇荒れた丘(1回目)(作中で『北の大地』)



   アルミラージと何度か戦闘後、仲間と会話


「獰猛で俊敏……」
「鋭い角……」


   数が多すぎて自分達だけでは手に負えない
   村人に協力を要請しようという話になる


〇北の村(2回目)



村人「手伝えだって?
  俺たちのことを盾にする気なんじゃないのか⁉」


村人「そういって俺の親父は連れて行かれたんだ!」
   
   けんもほろろ
   村長のみ反応が異なる


〇村長の家



村長「おお!なんと生きて戻ってきおった!
  なんじゃ?
  手伝って欲しい?」


キアラ「……はい
   数が多くてとても私たちだけでは手が足りないのです……!
   もちろん危険な役は私たちが引き受けます!
   なんとか村の人たちに手伝ってもらえないでしょうか⁉」


村長「ううむ……


  そうじゃな……
  それでは証として『長い角』を獲ってきてもらおうか?
  『長い角』を獲ってくるだけの実力があるのなら皆も信用しように」


キアラ「『長い角』ですね!
   わかりました!」


〇荒れた丘(2回目)

   
   「長い角」を入手するまで戦闘する
   or
   「小さい角」「細い角」「太くて短い角」等を経て入手するようにし戦闘回数を限     
   定する
   村長に見せて判定


村長「これは『短い』のぉ
  これでは皆納得せんわい」
「これは『』だのぉ
  説得力にかけるわい」
   
   あるいは「角」入手時に仲間が同様の意見を言う


〇北の村(3回目)



村長「おお!これは長い!
  これだけ長い角を見せれば皆を説得できそうじゃな


  ……して わし等は何をすればいいのかの?」


キアラ「はい 私たちが魔獣と戦って魔獣の角を折ります
   角が折れた魔獣は戦えなくなって逃げだします
   村の人たちには逃げた魔獣を捕らえて退治して欲しいのです
   あの角さえなければ網などでも簡単につかまえられるはずです!」


村長「ふんふん……
  なるほど……
  わかったわい
  そういう事ならば人手は多い方がいいの
  近隣の集落にも声をかけてみるとしよう
  人数が揃うまで多少時間がかかるじゃろう
  スマンがそれまで村の宿におってくれんかの?」


キアラ「分かりました村の宿ですね?」


村長「うむ
  では代金は渡しておこう」


   40G入手
   村人の反応がかなり変わる


   以下 村人との会話サンプル


村人「本当にあいつらをやっつけてくれるのかい⁉


村人「信じらんねぇけど……
  ……ほんとに信じていいのかい?」


村人「親父のかたきだ!
  やってやるぜ!」


村人「その獲ってきた角ってのをちょっと見せてくれないかい?
  ……立派なものだなぁ
  ……なぁ これ俺にくれないか?
  頼むよ!」
「はい・いいえ」
はい「本当かい⁉
  ありがとよ!」
いいえ「そうかぁ……」


   村の宿屋に泊まると村人が呼びに来る


村人「村長があんたらを呼んでるよ!」


村長「人手は十分集まったぞい
  皆先に丘のほうに向かったから 準備が出来たら追いかけてくれ


  ……頼みますぞ!」


〇北の大地(3回目)



   通常敵は出ない アルミラージのみ
   角を折るだけでいいので戦闘が楽になる(与えるダメージが半分で済む 打撃武器で簡単に折れるとか)
   戦闘が終了する毎に村人が出てくる


村人「よしあとは任せろ!」
村人「こいつら 角がないとバランスが悪くてうまく走れないらしくて簡単に捕まえられるぞ!」
   


   フィールド上のアルミラージを退治するとイベント
   マップがイベント用に切り替わっても良いかと思う


ディーン「もう ずいぶんやっつけたぞ……」


キアラ「そうね
   もうこの丘のはほとんど倒したんじゃないかな……」


オーサ(ライヘルに向かって)「……どうかしたかの?」


ライヘル「……奴らの角にはなにやら親近感を感じる……
    いやなんでもない……!」


オーサ「……鼻……かの?」


ライヘル(オーサの方を向き)「うるさい!
    じじい!殺すぞ!」


ディーン(2人のほうを見ながら)「は 鼻!
    ッヒヒヒヒヒ!
    ……!
    でっかい鼻が向かってくるよ‼」


   全員向く
   大(?)アルミラージと戦闘
   
   戦闘終了


キアラ「どうやらこれが最後だったみたいだな……」


   ディーンが何かをみつける


ディーン「!
なんだコレ?」


オーサ「……粉引きのウスじゃの
   まだ使えそうじゃ
   ……名前が彫ってあるのう」


キアラ「そう?
   村の人のかもしれない 持って帰ろう」


ライヘル「チッ!
    なんて貧乏くさい連中だ!」


キアラ「んん……
   昔の字だなぁ……コル……ウス?
   読めない……」


ライヘル「チッ!
    見せてみろ!
    ……コル……ネリ……ウスだな」


ディーン「コルネリさんのうすか」


オーサ「変わった名前じゃのぉ」


ライヘル「……」


   『コルネリうす』入手


〇北の村



   村に帰ると入り口付近で神学者がブツブツ言っている


コネリン「ううむ……
    コル……コル……
    コルブランド……
    コル……バド?
    ……コルベット?
    コルネット……
    コネ
    ……リンは私の名前か……」


コネリン「うん?
    ああ 聖人の名前がどうにも思い出せなくてな
    もう百年以上昔だが その方のご加護でこの地方では豊かだったそうな……
    コルネリス?
    いや 惜しい!
    何か違うなぁ……
    まぁ仕方ない……次の土地へ行くとするか……」


    喋りながら去っていく


〇村長の家



村長「いやー!ありがたい!
  なんと感謝したものか!
  いや!礼を言う!
  いやいや言うだけでは足りんな!
  何か礼がしたいがどうしたものかの?」


キアラ「あの その前にコレを……
   たぶんコルネリさんという村の方のものだと思うのでお返しします」


村長「うん?
  石ウスですかな?
  コルネリ?
  はて?
  そんな者おったかいな?
  それにしても随分古いウスじゃのう」


キアラ「村の人ではないのですか?」


村長「ウーム 古いものですから もしかしたら昔の村人のものかもしれませんが……」


キアラ「では 是非村の方で使ってください」


村長「……ではお預かりします
  おーい!
  誰か!」


   村人が入ってくる


村人「はいはい なんでしょうか?」


村長「うん このウスで麦を挽いてみてくれ
  柄を付ければ使えるじゃろ」


村人「はいはい わかりました」


   村人出ていく
 
村長「さてさて お礼の話しじゃったの
  何ぞ差し上げられるものでもあれば良いのですが……」


キアラ「あ……あの実は……
   ……」


村長「……
  ……なんと
  食料を分けて欲しいと……
  ……ウウム
  ……北の作物が収穫できるとはいえ 貧しいことに変わりはないからのう……
  うむ 出来る限りはしたいと思うがあまり期待せんでくだされ……」


キアラ「……そう……ですか」


村長「うむ……」


   ウスを持って行った村人が飛び込んでくる


村人「そんッ長ーーーーーー!」


村長「何じゃ騒々しい」


村人「いや!いやや!
  それがさっきのウスなんですが!
  麦を挽いたら あな あな あななんと
  倍になったんですよ!」


村人「ど ど ど どんどん増えるのです!」


村長「!
  ……………………
  奇跡じゃ‼
  オオッ!
  聖クルキスナ様……感謝いたしますぞ」


   村長キアラに向き直り


村長「お聞きになった通りですじゃ
  増えた分の麦はお譲りいたします
  どうぞお役立てくだされ!」


ディーン「……やったぜ!」
オーサ「コルネリさんのおかげじゃのう」
ライヘル「信じられん……」


キアラ「村長!有り難うございます!
   ……よし!帰ろう!」


〇ランスカラ

   
   会話内容が変わる


兵士「ああ 久しぶりにパンが食べられる!」
辺境の人「兵隊さんが急に優しくなったんだ」
   
   等


〇カレル陣幕



   カレル、デヴィッド、大臣たちがいる


カレル「キアラ 大義であった
   いぜん不安はあるが当面の深刻な危機は脱した!
   だが 土民の信を得たことが何より大きな功績だ
   非常時故 功に報いてはやれぬが許せ
   代わりと言っては何だが そなたに掛かった嫌疑の一切を不問とする
   依存は無いな 大臣?」


大臣s「……御意」


カレル「……宜しい
   ではアルカナム卿」


デヴィッド「フム……では……
     これよりバイア・フレー奪還に向けメリアに対しては……」
    
 
     セリフを残しつつ暗転





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