2019年9月18日水曜日

Chapter4:貴族の遺産


 『貴族の遺産』


キアラによる小咄から始まる


キア
(……その鬼はヒトの心に棲みついて弱い心を食べてしまうんだ)


〇ランスカラ集落内



キアラが、ベルナデッタとディーンの前で話をしている


ディーン
「それで!
それで心を食べられたヒトはどうなっちゃうの⁉」


キアラ
「うん 心を食べられたヒトは
その鬼を倒さない限り決して目を覚ますことの無い眠りに落ちてしまうんだ」


ベルナデッタ
「……まあ
それではそのヒトは自分から目覚めることは出来ないのですね……」


ディーン
「え?え?どうしてさ?」


キアラ
「だからそうならないように気をつけろって事なんだと思う……」


ベルナデッタ
「……身近な人を大切にする 自分に嘘をつかない
……とても大事なことですね」


キアラ
「うん……
きっとお祖父さまはそういう事を言いたくてこの話をしたんだろうなぁ……」


ディーン
「……ね?ね?なんで自分で起きられないの?
鬼をやっつければいいんだろ?」


ベルナデッタ
「うふふ……」


キアラ
「……ああ それは」
   
兵士がやってくる


兵士
「キアラ殿!殿下がお呼びだ!」


キアラ
「ごめん ディーン!(※改行)
またあとで!」


ディーン
「えー!」