2020年3月22日日曜日

Chapter5:コタの村

『コタの村』


〇カレル陣幕


アレムアリより帰還報告
デヴィッド、大臣も居る


カレル「北方探索ご苦労だった」

キアラ「塔にて発見した黄金です……」

カレル「うむ」

   大臣が受け取る

キアラ「ラヴィンツェル卿の記録と
   地図はこちらに……」

カレル「デヴィッド」

   デヴィッドが受け取る

デヴィッド「……詳しくは後で聞こう」

カレル「……
   褒賞については追って沙汰する
   下がって休むがいい」

キアラ「ハッ」




〇デヴィッドと会話


キアラ「デヴィッド様……」

デヴィッド「フム……
     アレムアリの件はライヘルからも聞いたよ」

キアラ「……わたしは……」

   言いよどむキアラ

デヴィッド「……ふむ
     まず私が……知っていることを話そう
     だが
     私の知っている事は君が考えるより遥かに少ないのだよ」

キアラ「……」

デヴィッド「フム
……今の世にトレーンと呼ばれる文明が栄えたのはクルキスナの時代より遥か昔だ
トレーンにおいては意思の力がすべてを可能にしたと言われている
その力は万能で この世のものとは思えぬ金属を生み出し 願いにより雨を降らせ 望むがままに火を生じたという」

キアラ「……!それは……!」

デヴィッド「……クラダというのも……私が知るトレーンの遺跡の一つだよ」

キアラ「ではこの印は……」

デヴィッド「おそらく キミが思うようなものではないな……クラダで生じたという火はキミ自身のチカラによるものだ
その印はキッカケに過ぎない」

キアラ「そんなはず……!」

デヴィッド「いや キミ自身に自覚がなくともあったハズだ
……知っているかね?
魔獣討伐を主任務とする騎士の生存率は年間で五割程度
半数が魔獣の餌食となっている
兵士のそれはもっと低いのだよ」



キアラ「……」

デヴィッド「キミはいくつの任務をこなし騎士になったのかね?
そしてキミの部下は何度死地に赴いた?
十回?二十回?

いや 記録ではもっと多かったね
キミのその若さで騎士になるというのはキミが思う以上に難しいことなのだよ」

キアラ「……けれど
それだけでは……」

デヴィッド「フム
たしかに
幸運に恵まれていただけかもしれないな

……だがね
どんなに指揮が優れていたとしても
キミの部下の生存率の高さはキミの強運だけでは説明が難しい

祈りにより兵を死の淵より救い

二十に満たない小勢で千を越す大軍を相手取り
瀕死の兵がキミの為に戦う」

キアラ「ミクシャ…………」

デヴィッド「……」

キアラ「……デヴィッド様は
殿下……カレル様……は
ご存知だったのですか……?」

デヴィッド「……フム?
私は 知らなかったとも
クラダよりキミが戻りアレを持ち帰った時は心底驚いた」

キアラ「……では」

デヴィッド「だが 殿下にしても同様だろう」

キアラ「では……!
ではどうして!わたしを……⁉」

デヴィッド「フム……
察するに キミは……ふむ 止そう
キミはアレだ
殿下にとっての希望なのだよ」

キアラ「……
   わたしが……ですか?」

デヴィッド「殿下のお気持ちを察するに……というのは僭越だがね
昔語りに望みを掛けるなど正気ではないよ?
ふむ……口が過ぎたかね?

うん まぁとにかく
キミが何に怯えているのかは分からないのだが……」

ディーン飛びこんで来る

ディーン「軍師先生!
俺に文字を!学問を教えて下さい!」

デヴィッド「……フム
一体どうしたんだね?薮から棒に」

ディーン「このままじゃ勝てないんだ!
アイツ強いし……
アタマも良いんだ……!
デヴィッド様は先生だったんでしょ⁉
お願いします!俺にも教えてよ!」

デヴィッド「ウン?」

キアラ「ディーン!デヴィッド様……
   すみません!」

デヴィッド「いやいや 構わないよ」

   間

ディーン「……え?いいの⁉……ですか⁉」

キアラ「デヴィッド様……⁉」

デヴィッド「私も弟子に教わるという事はあるのだよ
フム……トレーンを追いながら 信じていなかったのかも知れん……
     
うん?そうだね……だが私は忙しい
まずはベルナデッタに読み書きを教えてもらいなさい
空いた時間でいろいろ教えてあげよう」

ディーン「はい‼
ありがとうございます!
ベルナデッターーーー!」

ディーン、飛び出していく
キアラそれを目で追っている

キアラ「……」

デヴィッド「さて 話の途中だったね」

キアラ「……いえ
   もう……不安はありません」

デヴィッド「フム?いいのかね?」

キアラ「……わたしは
殿下がお望みになるなら剣に 盾に 馬に
そうあるだけです……」

デヴィッド「ふむ……
キミらしいな

たしかに すべて知る事が良いということでもない
……それならそれが良いのだろうね

頑張りたまえ……」

キアラ「はい!」


〇フリー会話


ベルナデッタ「キアラ こんな話知っていますか?
ある村に子供の居ない老夫婦が暮らしていて
その寂しさを紛らわす為に木の根を赤ん坊に見立ててとても可愛がったそうです
すると老夫婦の愛情がそうさせたのか……木の根は本物の赤ん坊のように……
変な顔してどうかしたのですか?」


騎士「どうやらメリアは大規模な軍の編成を行っているらしい……
次の戦いで終わりにするつもりなのだろう……」

騎士「信じられん事だが!
ラグシルトはまだ落ちていないようだ!」

騎士「……騎士は食わねど高楊枝……
などとはもう言ってられんのだなぁ……」

女騎士「……あれ?
アナタまだ生きてたんだ?
北へ行ってた?
ふぅん……
……なかなかしぶといね」

兵士「驚きましたよ……
いえ 殿下がですね……
私もご相伴させて頂いたのですが……
……カエルなどは意外とイケルものですなぁ」


デヴィッド「……フェフナーは私の師の一人だった方だ
物質信奉者であったが優れた学者だったよ」


ボーナム&アレックス
「いやー!キアラが北に行っているあいだ大変だったぜ!
何しろよ……騎士も一緒に湿原に行ったんだよ!
それも湿地で何日も過ごすのを何度もだぜ!

最初は大変だったんだけどよ!
あいつ等最後はカエル捕まえて食ってたぜ!
傑作だろ!」

「こいつ等(新兵)肝が据わってきたのか……なぁ……?」


兵士「え メリア兵ですか?
うーん ワニの方が怖い気がします」

兵士「濁った水の中から……いきなり
ぶあぁーって出てくるんですよ」

兵士「ワニの肉は意外とサッパリしていて美味しいですね」
  
 
会話を進めると王子の使いがやってくる

王子の使い「おお!キアラ殿!
やはりこちらにいらしたか……!
本陣にはあまり居りませぬな……とっ
殿下がお呼びですぞっ」


〇カレル陣幕


カレル、デヴィッド、大臣


キアラ「キアラ入ります!」

カレル「ん……
ちょっと待っててくれ
……大臣さっきのアレを」

大臣近づいてカレルに何か渡す

カレル「……うん」

騎士が入ってくる

騎士「大臣はおられますか?
補給の件でお二方に相談があるのですが……」

大臣「ヌ?」
大臣「急ぎであるか?」

騎士「はぁ……
急ぎというほどでもないのですが……」

大臣「ならば後にいたせ」
大臣「見ての通り取り込んでおる」

騎士「はぁ……」

カレル「……
……二人とも行ってくれ
この件は私一人でも大丈夫だ
補給はそなた等でなければ難しいであろう?」

大臣「……
殿下がそう仰られるならば……」
大臣「それならば致し方ありませぬなぁ……」

大臣「どれ どれ 参るぞ?」
大臣「して どちらじゃ?」

騎士と共に退場

キアラ「……」

カレル「……」

   間
   デヴィッドおもむろに  

デヴィッド「……フム
では 殿下
私も不肖の弟子に講義をせがまれておりますので……」

カレル「なに 弟子?
聞いていないが……?」

デヴィッド「フム……
先だって採りましたので……」

   デヴィッド、出て行こうとする

カレル「あ 待て
コタの件はどうするのだ?」

デヴィッド振り向いて

デヴィッド「先ほど
お一人でも大丈夫と仰せになられたではありませぬか?
では失礼……」

カレル「お……」

   出て行く

カレル「……なんだと言うんだ」

キアラ「……」
カレル「……」

カレル「……ん
   すまんな……?」

キアラ「いいえ!」

カレル「そうか……?

……旅の疲れは取れたか?」

キアラ「はい!
すぐにでも次の任務に発てます‼」

カレル「……ハハ!
   ……では早速頼んでもいいかな?」

キアラ「ハイ!
   なんなりと!」

カレル「ウン
   そうだな……コタの村を知っているか?」

キアラ「コタ……ですか?」

カレル「うん ここから南に下ったラベ山地にある村なのだがな……
   山賊の被害にあっていると陳情があったのだ」

キアラ「山賊⁉
   魔獣やメリア兵ではないのですか⁉」

カレル「うん
   コタの者が言うには
   賊はフレーニア人だ」

   カレル席を立つ

キアラ「そんな……」

カレル「こういった事態も予想はしていたんだがな……
   出で立ちを聞く限りでは我が軍の兵のようだ
   敗残兵か脱走兵かは分からないが……」

   話しながらワイン注いでキアラの前まで

カレル「南からの品なのだが
   去年の仕込みの赤だそうだ
   少し渋いが……」

キアラ「あ……
   頂戴します」

カレル「近頃はデヴィッドに止められていてな……」

キアラ「……
   殿下……」

カレル「ん?」

キアラ「……
   私に彼等を討てと……」

カレル「……アハハ!」

キアラ「あっ……」

カレル「……
   ウン
   キアラにそんなことは頼まないさ」

キアラ「す……すみません……」

カレル「いい
   だが……『殿下』はやめてくれよ?」

キアラ「……
   ……はい

   ……あの
   ではわたしはどうすれば……?」

カレル「……うん それだ
   ……
   彼等を連れてきて欲しい
   捕らえるのではなく……だ」

キアラ「……それは
   コタの者が許さないのでは……」

カレル「そうだな
   ……
   だがやってくれ
   うん……
   コタではまだ人的な被害はないようだし、
   僕が言うのもなんだが『困っている』という程度だな

   それに……
   う……ん
   ……キアラならできると思っている」

キアラ「……」

カレル「無茶を言っているとは思うのだが……

   頼まれてくれるか?」

キアラ「……
   仰せのままに……!」

カレル「……
   それと今回は……
   一時的なものではあるが
   部隊の指揮権を返す
   新兵も付けるから中隊規模にはなるだろう……

   部隊の装備と補給はこちらで手配しているから心配するな
   フム……
   こんなところか……」

キアラ「あ……」

カレル「ん?」

キアラ「今……ふむ……と」

カレル「ん?……あ
   ああ!
   うつったか!ハハ!」

キアラ「……フフ!」

カレル「ん
   んん……では、まぁ
   準備が出来たらまたきてくれ……」

キアラ「はい!」

   キアラ退出


〇フリー会話


   ディーンに稽古をつけるデヴィッド
   それを見ているベルナデッタとオーサ

デヴィッド「脇が甘いな
     フム 見るのではない
     全体をそれとなく観るのだ」

ディーン「はい!」

デヴィッド「フム……話は終わったのかね?
     余所見はイカンよ」

ディーン「はい!」

ベルナデッタ「デヴィッド様
      ……楽しそうですわ」

オーサ「若いのぉ」


・コタからきた村人たち


コタから来た若者「白いニンジンだ!
        初めて見たよ!」

コタから来たおじさん「バカ!
          ありゃ痩せた大根だ!」

若者「うわぁ……貧しい土地だなぁ……」

おじさん「王子様がいらっしゃるって聞いてはるばる南からやってきたんだが
    こりゃ酷いな!
    みんなろくなモン食ってねぇ!」

若者「早く帰りてぇなぁ……」


ボーナム&アレックス
「またキアラの下で戦えるなんて嬉しいぜ!」
「うーん、こいつら鍛えすぎたかなぁ
ちょっと食い意地が張っちまったみたいだ……」


・キアラの部下


兵士「キアラ隊長!よ よろしくお願いします!
自分はミミズも食べられます!」

兵士「隊長!コタは野菜が多く採れるそうです!」

兵士「隊長!コタの村は畜産も盛んであります!」


騎士「今度は南か?
  お前も大変だな……
  我等も見習うとしよう」

騎士「私はラグシルトの現状を確認してこうようと思うのだ
  ロワンナを渡らねばならぬが……
  やはり自分の目で見ないことにはな……?」


〇カレル陣幕


   カレルに話かけると出発イベント

カレル「出発できそうかな?」
   選択肢
   ・はい
   ・いいえ


   ・はい
カレル「よし!では出発してくれ
   それと 今回は参謀をつけた
   集落の入り口に待たせてるから合流してくれ

   ああ そうだ!忘れるところだった!
   コタで食料を調達してきてくれ
   これは好きに使ってくれ」

   『ラヴィンツェルの金』を手に入れる


   ・いいえ
カレル「うん 焦ることはない
   用意が出来たら教えてくれ」


〇集落出口


カレルに「はい」と答えるとコタの人とライヘルが居る


ライヘル「……
今回は 参謀だ……
黙れ!何も言うな!」

コタの村人「村までは俺たちが案内します」

村人「では行きましょう!」


『コタの村の山賊~初日~』


〇コタの村


コタの村の入り口に到着
 

案内した村人「そんじゃ一足先に村長に挨拶に行ってますんで!」

ライヘル「……一つ言っておくことがある
    このラベ山地は作物が豊富で畜産も盛んだ
    食料の確保も視野に入れておけ!」


〇フリー会話

・コネリンと弟子アドン


コネリン「うん?キミは……どこかでお会いしたかな?
ところで知っているかね?
クルキスナはもともと羊飼いだったそうなのだが……
私の考えではこの辺りの生まれなのだよ
クルキスナがはじめて奇跡を示したのがこの辺りだと云われているのだ

そういえば……
黙示録の中に
『聖者と魔女が生死を分かつ』
というくだりがあるのだが……
クルキスナとメリアの事を指しておるのかも知れんな……

……しかしここの村人は私の話には興味がないようだ
……やれやれ」


アドン「ああ!はじめまして!
わたくしはアドンと申します!

コネリン様の深い知識と鋭い洞察に感銘を受け弟子にして頂きました!

お近づきのしるしに わたくしの知っている伝承を……

その昔 聖クルキスナはこの地方で魚を雨のように降らせたそうです! 
魚を食べたことのない民は大いに喜んだということです!
そのほかにも 雲で絵を描いたり 水の上で昼寝をしたという伝説があるのです!
すごいですね!ああ それにしてもコネリン様は素晴らしい!」



・木の根にえさをやる老婆


老婆「大きくなぇよぉお」

村人「あの婆さん、アクサの方で息子さん亡くしてな
それ以来婆さんすっかり呆けちまって……

おーい!婆さん!
そいつは豚じゃないぞー!」

老婆「あーん?
何だってぇ?
あたしゃまだこの通り元気だでぇ!ケッヒッヒ!」

村人「ふぅ……
あの調子だよ……」

・盗賊に関する情報


村人「大根持ってかれたんですよ!
え……?いや軒にぶら下げて干してあったやつですが……
それがなにか?」

村人「夜中になんかごそごそしてやがるから見に行ったんですがねぇ
えーと 十人くらいはいましたかね?
え?
いやぁ!怒鳴りつけてやったらクモの子を散らすように逃げていきましたよ!
ワハハハハ!」

村人「前の月はカブです!
今月に入ってからはカボチャですよ!カボチャ!
もう十コもやられました!
あんまり悔しいんでこの間ぶつけてやりましたよ!ザマー!
え?何をぶつけたって?
ですからカボチャをですよ!
わたしの話聞いてましたか?」

村人「……村長 ここのところ様子が変なんだよな……」※イベント後話しかけると続きが聞ける


・仲間や兵士


ライヘル「あの小僧 近頃デヴィッドに師事してるそうだな……
フ……ン……何を見ている?」


ディーン「……オレの村はもう少し南に行った海沿いなんだ
キアラ……おれ王都でキアラに会えて良かった
……待ってろよ!
オレは騎士になるぞー‼」

・ボーナム&アレックス

アレックス「今回は山賊退治かぁ……
……んーいやぁ俺らなんかキアラに拾ってもらわなきゃ退治されちまう側だったぜ」

ボーナム「ダッハハハハ!
違いねぇや!」

アレックス「そういやよ……コージーのヤツは元気かねぇ……」

ボーナム「ああ……
アイツのことだ……いまごろ……きっとお縄を頂戴してるぜ!」

アレックス「ゲラゲラゲラ!
違いねぇ!
アイツは悪いヤツだったからな!
ゲラゲラゲラ!」


オーサ「誰しも過去に背負うものがあるものじゃ……」


兵士「オーサさんが居るとなんだか安心できるなぁ」

兵士「ライヘルさ……んって
見た目がちょっと怖いけど……あ わたしこう見えて女です」

兵士「若いのにしっかりしてるな……
あ ディーンくんのことですが……
え 僕は男ですよ?」


〇村長の家 村長と会話


ライヘルが同行


村長「おお!よくぞ来てくださった!
しかもこんなに大勢で心強い限りです!
あーあー!心配は要りません!
滞在中の食事のお世話はさせていただきますぞ‼」

キアラ「ありがとう 村長
心遣い感謝します……
……それで、
どれくらいの被害が出ているのですか?」

村長「おお……⁉
……どのくらいだったかな?
そんなに多くもない気がしますが……」

キアラ「……」
ライヘル「……」

村長「……
おおそうだ!
村のものに聞いてもらうのがいいででょう!」

キアラ「そ……そうですか……
それでは……賊の特徴や人数……それとどこから来るのか等は……」

村長「……!

  ……
  ……どうだったかなぁ
  ……う~ん
  どうだったかなぁ……

  ……いやぁ!ちょっと思い出せませんなぁ

  場所などは見当も付きませんなぁ
  やつらはどこからともなくやってきて作物だけ盗んで去っていくようです!」

キアラ「……
   わかりました……
   ……
   えーと……」

ライヘル「チッ!」

   ライヘル出て行ってしまう

キアラ「え?あ……

   それじゃ村の人にも話を聞いてみます!
   失礼……!」

   キアラも後を追い出る


〇村長の家 外



ライヘル「なんだ!あれは!
    本気で解決する気があるのか⁉」

キアラ「……確かに
   覇気がないというか……」

ライヘル「それどころでは無い!
    全くやる気が感じられん!」

   オーサとディーンが近づいてくる

オーサ「どうじゃったかの?」

キアラ「うん……自分達で情報を集めるしかないみたい」

ディーン「ありゃりゃ……皆集める?」

オーサ「皆  村中に散ってしまっておるぞ」

キアラ「仕方ないなぁ……
   話を聞きながら皆を集めよう」

   村人から話を聞きながら兵士を招集


・兵士の報告


兵士1「村人から聞いた話では山賊は山の方から来るようです!」

兵士2「村人から聞いた話ですが山賊は我々に似た姿をしているようです!」

兵士3「村人が言うには山賊は数十人……たくさんいるようです!」

オーサ「夜中に畑を荒らすことが多いようじゃが
   家畜の被害はまだないようじゃな」

ディーン「村の人は毎晩交代で見張りを立ててるらしいんだけど
    いつも見張りが居ないとこから来るんだってさ

    あ でも当番じゃない人が見つけて追い払った事もあるみたいだよ」

ボーナム「山賊が出始めたのはバイア・フレーがやられた後らしいな
    ってことはよ やっぱり山賊は脱走した連中じゃねーのか?」

アレックス「思い出せねーんだけど 誰かこの辺の出だったと思うんだよ
     あ 今は関係ねーか……」


・村人


村人「ワハハ!なんですかい?
  あー!山賊ね!
  そうそう あの晩は俺は見張り当番じゃなかったんですがね
  どうにもニワトリが騒ぐもんで 畑を見に行ったわけですよ

  あいつら本当に驚いた顔してましたよ!
  ワハハハハ!」

村人「隣の山はさ 高い山じゃないんだけど
  村のものでもないと結構迷うと思うよ」


村人「……村長  ここのところ様子が変なんだよな……
  え?
  いやぁ夜中に家の外に出て山の方見てたりして……
  あんまりしょっちゅうなんで
  このあいだ話かけたんですが
  なんか慌てた感じで……

  疲れてるんじゃないでしょうかね?」

ライヘル「怪しいな……」


   山賊は隣山から来るらしい
   情報に従い隣山に行くがアジトは発見できない
   帰って村長と話すとEV


〇村長の家



村長「お疲れ様です
  村の宿を開放しておきましたので使ってください」

キアラ「ありがとう村長
   今夜の見張りのことなんだけど……」

村長「!
  いやいや!
  今夜は村のものでやりますので!
  今日はお疲れでしょう!ゆっくり休んでください!」
   選択肢
   ・はい
   ・いいえ

   「いいえ」は直前の「いやいや~」ループ

   泊まるしかない


『コタの村の山賊~二日目~』


〇コタの村の中

翌日(2日目)
   見張りの居ない畑が被害にあっている



村人「くそー!
  またやられた‼」

村人「どうも見張りの居る場所がばれているようだ……」
   
   村長と村人が夜の見張りの相談をしている
   近づくとEV

村長「今夜と明日の見張りだが……」

村人「ええ……」

村長「……あっちと  そっちで……」

村人「それなら……とあちらの?」

村長「そうだな……それでいいだろう」

   キアラが話かける

キアラ「村長……」

村長「おお……!
  やられました!
  見張りのスキを衝かれましたよ!

  ……と 今日も山の方へ?」

キアラ「ええ 範囲を広げてみるつもりです
   それと
   昨日の今日ですので……兵を見張りに残していきます」

村長「お おお
  それは心強い……
  道に迷わないようお気をつけて
  それでは私は仕事がありますので……」

   村長去っていく
   キアラをれをみてから

キアラ「オーサ
   付いてきて
   あとは……」

ディーン「おれ!
    おれも行くよ!」

キアラ「うん
   捜索だからこれでいいかな……
   残りは村人の手伝いを……」


ボーナム&アレックス
「留守のことは任せてくれ」

   兵士たちは畑を手伝う

村人「助かります」


   村を出る前にライヘルが合流する

ライヘル「俺に野良仕事をやれとでもいうのか?」


〇コタの裏山


   昨日とは違う場所を捜索に行く
   諦めかけたとこで山賊と思しき兵士風の不審な人物を発見する


オーサ「そろそろ戻らんと……
   日が落ちたら道が分からんようになるぞい?」

ライヘル「ふん 成果なしだな」

キアラ「……
   どうしたのディーン」

ディーン「あ うん……
    向こうの方で何か光った気がしたんだよ」


   行くと辺りをうかがいながら歩くコージーを発見する


ディーン「キアラあれ……!」

キアラ「しっ!
   (気づかれる……!)」

ライヘル「……(どうする?
    やるか⁉)」

オーサ「……(物騒じゃのぉ)」

キアラ「(後をつけよう
   アジトが見つかるかもしれない……!)」


   追跡するが途中で見失う


キアラ「あ あれ……?」

ライヘル「チィッ‼
    ボサッとしているから見失うのだ‼」

ディーン「あっちに明かりが見えるよ!」

キアラ「行ってみよう」

オーサ「……はて?」(辺りを見回して)


   一本道、まっすぐ行くとコタの村に出てしまう


キアラ「ここ……って」

ライヘル「コタだな」

ディーン「あれぇ……??」

オーサ「尾根を一周してしまったようじゃな……」

ライヘル「チッ!
    俺は宿に戻るからな!」

   ライヘル行ってしまう

キアラ「……
   二人も今日は休んで……」

ディーン「キアラは?」

キアラ「少し 村の様子を見てから寝るよ」

   宿(テント?)に入ろうとしても入れない

キアラ「まだ寝付けそうにないな……」


〇村長とコージーの会話


   村長の家の前まで行くと村長が外に居てあたりを伺っている
   しばらく見ているとみすぼらしい格好の兵士風の男がやってくる

コージー「……ナス……」

村長「……カボチャ……」

コージー「よう……!
    次は明日の晩なんだけどよぉ……」



村長「……もう止めておけ」

コージー「……あん?
    どういうこった?」

村長「王都の騎士が来てるのだ……」

コージー「!
    んだとぉ……⁉
    テメッ!裏切ったのか⁉」

村長「もう!村の者は抑えられん……!」

コージー「……チッ
    ってことは  さっき尾けてきてた妙な連中か……
    フンッ
    まぁいいさ 王都の騎士連中なんかへでもねぇよ!
    メリア相手に手も足も出ないようなやつらさ!」

村長「コージー!」

コージー「うるせえ!
    いいから明日の晩だぜ!
    早く場所を教えな!」

村長「……
   ……
   ―――……」

コージー「そうかい ヘヘヘ……
    よし……
    じゃ 次も頼むぜアニキ!」

   コージー、去っていく

村長「ばか者が……」

   キアラが様子を伺っているところいつの間にかライヘルが近づく

キアラ「……」

ライヘル「そうかヤツが裏切り者だったか……」

キアラ「うわ!」

ライヘル「ニブいやつめ」

キアラ「う……」

ライヘル「俺は寝るぞ!
    キサマはどうするか考えておけ!」

キアラ「……」

   宿に戻り三日目を迎える


  『コタの村の山賊~三日目~』


〇村内 キャンプ


   見張りの位置と別に罠を仕掛けることに
   指示された持ち場に散っていく兵士達
   様子を見に来る村長


村長「ご苦労様です
  おや?
皆さんどちらへ?」

キアラ「昼間は畑仕事を手伝うように言いました
   それと 今夜は村の人の替わりに見張りに立ちますので」

村長「おお 心強い!
  しかし畑仕事まで手伝っていただけるとは申し訳ないですね」
  
   村長去っていく
   入れ替わりでライヘルが来る

ライヘル「フンッ……

    で どうするつもりだ?」

キアラ「山賊は必ず見張りの居ない畑に現われる……」

ライヘル「……フン
    罠を仕掛けるわけか」

キアラ「ええ

   さて 皆の様子を見てこないと……」


   畑仕事をカモフラージュに罠をはる兵士たち


ボーナム「古典的だけどよ 意外とはまるもんだぜ?」

アレックス「相手はヒトだからな……
     一応弱くしてあるけどよ……
     コイツは効くぜぇ……ケッケッケ」


ディーン「オーサ……それはやりすぎじゃない?
    ……キアラはどう思う?」
   ・選択肢
   「やりすぎだ」
   「これぐらいでちょうどいい


   ・「やりすぎだ」
ディーン「だよなぁ……」

   ・「これぐらいでちょうどいい」
ディーン「そうかなぁ……?」

オーサ「これぐらいはやっておかんとな……」

   
   場面転換を挟み夜


〇コタの村(夜)


   打合せをするキアラたち


キアラ「皆 持ち場についたかな?」

ディーン「ばっちりさ
    皆 村の人と交代したよ!」

オーサ「わし等も行くとするかの」

   各自持ち場へ
   場面転換、時間経過


〇見張り地点1


   隠れて待つことしばし
   山賊現る


山賊(い)「しめしめ
 今夜も見張りは居ないな?」



山賊(ろ)「最近新入りが増えて困っちまうよな」

山賊(は)「まったくだ 近頃は南の方からも来てるぜ」

山賊(い)「ゲッ
     ってことはベルガリックがヤバイのかなぁ……」

山賊(は)「……」

山賊(ろ)「ばかやろう!
     みっともねぇ顔してねーで手動かせ!」

山賊(い)「お おう……」

   キアラの隠れているところにディーンとオーサも来る

ディーン「来たよ」

オーサ「こっちもじゃ」

キアラ「よし!
   はじめるぞ!」

   飛び出す

ディーン「悪党ども!
    覚悟しろ!」

山賊(い)「うひゃー!見つかった!」
山賊(は)「逃げろー!」

   来た方向には既にキアラの兵

山賊(い)「げ!
     そっちに逃げろ!」

   罠の方に逃げていく山賊
   落とし穴
   嵌る山賊一名

山賊(い)「ぐわーーーーーーぁっ」

山賊(は)「なんてことしやがる!」

山賊(い)「たーすけてくれーぃ」

山賊(ろ)「畜生め!
     この深さじゃ助けられねーよ……」

山賊(い)「ぇ……」

山賊(は)「必ず!いや……
     たぶん……!
     ……出来れば助けにくるぜ‼」

山賊(い)「ぉーぃ!」

   残りの山賊もキアラの兵に囲まれる

山賊「ちくしょうー!」
   
   山賊と戦闘

キアラ「次だ!」


〇見張り地点2


   既に山賊が居る
   飛び出すディーン


ディーン「そこまでだ!」

山賊(に)「げ!
  見回りか⁉」

山賊(ほ)「ずらかるぞ!」

   すでに退路は断たれている
   罠のある方向へ逃げ出す山賊 
  
山賊(へ)「ありゃ!
     こっちはやべぇ!
     向こうだ!」

   トラバサミにかかる山賊

山賊(に)「うぎゃーーーーーー‼」

山賊(ほ)「なんてことしやがる‼」

山賊(に)「いーてーーーよおーぉ」

山賊(ほ)「血も涙もねぇのかよぉ‼」

山賊(に)「うぐぅ早くはずしてくれぇ……」

山賊(ほ)「……なぁ?」

山賊(へ)「……ああ」

山賊(に)「……
     ……え?
     おい!
     まさか!
     そんなわけ……ねーよな……?」

山賊(ほ)「すまねぇ兄弟‼
     その足じゃ逃げられねぇよ!」

山賊(へ)「あばよ!楽しかったぜ!」

山賊(に)「まってくれー!」

   山賊、一人を置き去りに逃げ出すが
   兵に退路を断たれ結局逃げられない
   山賊と戦闘

キアラ「次で最後だ!」


〇見張り地点3   


   すでに山賊がいる


山賊(と)「……なんか聞こえなかったか?」

山賊(ち)「獣みたいな声がしたな……」

山賊(と)「そうか……
     じゃあ獣だな」

山賊(ち)「ああ 早いとこ済ませて帰ろうぜ」

   キアラ、飛び出す

キアラ「投降しろ!
   仲間は捕らえたぞ!」

山賊(と)「……
     村娘が何か言ってるぞ?」

山賊(ち)「アレだ きっとかわいそうな子だ……」

山賊(と)「騒がれても面倒だな……」

   山賊、キアラににじりよる
   戦闘
   戦闘後

山賊(と)「おい!」

山賊(ち)「こりゃ やべぇ!」

山賊(と)「逃げろ!
     お頭に報告だ!」

   山賊逃走
   オーサの罠にかかる

山賊(ち)「ひぃいいぃぃぃぃぎゃああああぁあぁぁぁーーーーー‼‼」

山賊(と)「なんてことしやがる‼‼」

山賊(ち)「やつら人道ってことばををおっかさんの中に忘れてきたに違いねぇ‼」

山賊(と)「もう勘弁してくれ‼」

山賊(ち)「参りましたーーーー‼!」

山賊(と)「降参だ!止めてくれ‼頼む‼!」

山賊(ち)「見逃してくれーーー!」

   画面暗転、夜が明ける


『コタの村の山賊~四日目・前編~』


〇コタの村(朝)


   山賊を締め上げアジトの場所を聞き出す



ボーナム&アレックス
「連中の大半は脱走兵みたいだな」
「どうやら相当な人数が居るみたいだ」
「村の情報に通じた仲間が居るみたなんだけどよぉ
さすがに口を割らねえよ」

ライヘル「あんな連中ちょっと痛めつけてやればすぐだろう?」

キアラ「それはダメだ‼」

ライヘル「チッ……
    どうするつもりだ?」

キアラ「……アレを」

ライヘル「アレか……」

   カメラ移動
   隠れて様子を窺うコージーを写す

コージー「げー!
    全員捕まっちまったのか……⁉
    コイツぁやべぇ……」

   場を離れるコージー
   カメラ、キアラに戻る

ライヘル「おい じじい!」

キアラ「ディーンも来て」

   オーサとディーンが近づく

オーサ「人づかいがあらいのぉ」

キアラ「ボーナム アレックス
   この場をお願いね!」

ボーナム&アレックス
「ん⁉
おお!
任せとけ!」

   キアラたち退場


〇コタの裏山


   コージーを追跡していく
   コージーを見失うがアジトらしき洞窟を発見する
   洞窟の前でイベント


ディーン「キアラ あの洞穴!」

キアラ「うん きっとあれがアジトだ……」

   暫く見てるが出入りが激しく
   外にも何人かいる(遊んでる風、料理してる等)

ライヘル「……チ
    思ったより人数が多いぞ」

キアラ「もう少し中の様子が知りたいけど……」

オーサ「ちと見てくるかの?」

キアラ「え?」

オーサ「大丈夫じゃろ……」

ディーン「俺も行くよ……!」

キアラ「二人とも……!」

ディーン「大丈夫 大丈夫!」

   ディーン、オーサは画面外に出る

   間

   残り様子を窺うキアラとライヘル
   背後から近づいてきた山賊に見つかる
   山賊が誰何する(※セリフ割り当て、指定なし)

山賊「……おう
  おめーらこんなとこで何やってんだい?」

   キアラ、ライヘル動揺

キアラ「(……しまった!)」

ライヘル「(チィ……!やるか⁉)」

キアラ「(ダメ!任せて……!)

   ……あ あたいはキ……クララって流れ者さ……!
   この辺に最近勢いのある山賊が居るって聞いてね!
   (えーと……)な 仲間にしてもらおうと思ってはるばるアッシジから来たの   さ……!」



山賊「……流れ者だとぉ?
  ……確かに小汚ぇ格好してやがる!」

山賊「ああ……みすぼらしいぜ!
  しかもアッシジっつったな?
  あの辺ていったら……
  そうかぁ……
  若ぇのに随分苦労したんだろうよ……クゥッ!」

山賊「……
  いや待て!
  そっちの男はなんだ⁉
  貴族みたいなナリしやがって!
  そういや昨夜コタに行った連中だってまだ帰ってきてねーぞ!」

ライヘル「(……やるか?)」

キアラ「(待って……!)
   こ こいつの名は貴族殺しの(えーと……)バ バロン!

   この衣装もバイア・フレーから逃げる最中の貴族から奪ったものさ!」

山賊「……貴族殺し⁉
  た 確かに二 三人は平気で殺しそうな面してやがるぜ……!

  ……ブルっちまう!」

山賊「ああ!
  凶悪だな……!
  おっかねぇ
  おっかねぇよ……!」

キアラ「え……?
   あ ああ!
   けどこう見えてコイツは気のイイやつさ!
   その貴族だってすごい悪いやつで……
   ア アタイも何度も助けられたもんさ!」

山賊「そ そうなのか?」

山賊「おっかねぇ おっかねぇよ……!」

キアラ「な な?」(ライヘルに向かって)

ライヘル「……殺すぞ」

山賊「ひいぃぃぃぃ
  よ よよよよよよよーーーーし!
  は 話は分かったぜ
  それじゃクララにバロンのダンナ
  頭に会わすぜ!
  つ ついてきな!」

   山賊志願者としてアジトの中に連れて行かれる


〇山賊のアジト


   山賊のアジトの中に連れていかれる
   暫くアジトの中を歩き回って情報収集
   山賊の話を聞いたりする   


山賊「コージーはよ 王都がやられた後に仲間になったんだけど
  アイツは南の方から来たらしいな
  あんま詳しいことは話さねーからわかんねーけど
  ……って 皆前の事は話したがらねーかな」

山賊「オレは王都でもちょっとは知れたコックだったんだぜ
  コタの野菜は王都でも使ってたけどよ
  鮮度がちがうね!

  しっかし この大所帯を食わせるのは大変だぜ
  ここに来なかったら街道荒らしでもするしかなかったな!」

山賊「俺たちゃ殆どがフレーン川の方の生き残りよ

  あの戦いは酷かったぜ
  途中から命令がぜんぜん来なくなってよ
  気づいたらメリアの兵隊に囲まれててよ
  あとはなぶり殺しよ」

山賊「お頭は東の方の小さな町の守備隊長だったらしいぜ
  あんま喋っちゃくれねーが開戦してまっさきにやられたみたいだ

  んでよ
  行く先々の戦場で俺たちみたいなのを拾ってここまで逃れて来たんだ」

山賊「オレはアクサの西の方の砦に居たんだ
  そこの指揮官は規律にうるさいおばさん騎士だったぜ
  ……その人も死んじまったけどな」

山賊「ずっと東から負け続きさ……
  バイア・フレーで負けてからは難民の数が半端じゃなかったなぁ
  途中の村で食料分けてもらうことも出来なくなって、
  もう軍隊って呼べる代物じゃなくなってたな……
  今はうまい飯を食ってるけど このままじゃダメだよな

  悪いな!
  なんだか話やすくて愚痴っちまったぜ!」

山賊「王都の方から逃げてくる途中凄いやつ等の噂を聞いたぜ!
  エイディミールの騎士とラグシルトの幻の騎士だ
  エイディミールの騎士の活躍がなかったら万単位の犠牲者が出てたって話だぜ!
  そいつが居なかったら俺らもここまで来られなかったかもなー

  ラグシルトの幻の騎士ってのは割と最近聞くようになったんだけどよ
  なんでも誰も姿を見たことがねーとかなんとか

  ま この手の話にゃオヒレやハヒレがつくもんだからよ!
  本気にするもんじゃないぜ?」

山賊「『予言者』と『預言者』ってのは違うらしいな
  『予言者』ってのは未来のことを言い当てたりする占い師みたいなやつで
  『預言者』ってのは神様なんかが言う事を皆に伝える役割をするやつだそうだ

  ってことをイカレた小僧を連れたハゲた学者が言ってたんだ

  あ
  続きがあってよ
  オレはクルキスナ様は『預言者』だと思ったんだけど
  そのハゲはクルキスナ様は『予言者』かもしれないって言ってたんだ
  訳がわかんねーよな?」


山賊の首領サシム「ん……?
        おまえ……見ない顔だな?
        新顔か?」
   ・選択肢
   「はい」
   「いいえ」

   ・「はい」
サシム「おお よく来たな
   で 誰の紹介だ?」

キアラ「え……と
   コ コージーの紹介で……」

サシム「おおよ!
   まったくコージーのやつはよくやってくれるぜ
   アイツのおかげでこんな隠れ家も見つかって仲間も飢えずにすんでるからなぁ」


   ・「いいえ」
サシム「そいつは悪かったな兄弟
   近頃物忘れが激しいぜ……」


   ある程度話を進めるとEV


ライヘル「……さて これからどうするつもりだ?」

キアラ「ディーンとオーサがわたしたちがここに入ったのを見ていれば
   応援を呼んできてくれるはず……」

ライヘル「なるほど 内外で呼応しようということか」

   そこにディーンとオーサがコージーに連行されてくる
   声を聞いてキアラ、ライヘル脇に避ける

コージー「チビすけの方は……ディーンって言ったか?
    あれか?
    お前も逃げ出してきたくちか?
    ああ!いい!
    何も言うなって!
    わかってるって!ついてきな!
    カシラにはおれが口利いてやるからよ!

    その代わりっといっちゃぁなんだ
    ちょっとよ 口裏合わせて欲しいんだがよ……
    いや 何簡単なことだって……

    まぁ待ってろ先にカシラに話通して来るからよ」


キアラ「……」

ライヘル「捕まったようだな……
    マヌケ共め……」

   サシムがやってくる

コージー「おかしら!
    新入りを二人ばかり連れてきやした……!」

サシム「おう コージー戻ったか!
   新入りならさっき挨拶にきたぜ!
   赤毛の女と 人殺しみてーな顔したアンちゃんだろ?」

コージー「そうなんスよ
    赤毛の女とその強面の男……

    へ……?」

サシム「それはそうと コタに行った連中はどうしたい?」

コージー「え!
    ああ……それが」

   ディーンがキアラに気づく

ディーン「あ!
    キアラ!」

キアラ「……」

ライヘル「チィ……!」

ディーン「あ……」

   コージーがキアラを見て状況を理解する

コージー「赤毛の女……⁉
    ‼
    お頭!
    こいつらグルだ!
    こいつらコタに来た騎士だ!
    他の連中もこいつ等に捕まったんでさ!」

サシム「何だと‼
   このヤロウ……!
   いや このアマ!
   騙しやがったな!
   覚悟は出来てるだろうな‼」

   山賊に囲まれる

サシム「ヤロウ共やっちまえ!」



   戦闘
   山賊弱し
   山賊王(騎馬戦のような格好)となって再びおそってくる
   やはり弱い

山賊「か 敵わねぇ!」

山賊「なんて強さだ!」

サシム「くそー
   てめーら 一体何ものだ⁉」

ディーン「悪党どもに名乗る名なんてない‼」

一同「……」

ディーン「……あれ?」

サシム「い 一体なにものだ⁉」

キアラ「……お 王国騎士キアラだ!」

山賊「キアラ……?
  赤毛のキアラか⁉

山賊「ま まさか……エイディミール湖の……?
  あの十人の小隊で一万のメリア兵を退けたっていう……⁉」
  
   ざわざわ

山賊「あの赤毛は実はメリア兵の血で染め上げたって話だぜ」

山賊「⁉マジでか?」(ブルブル)


キアラ「……え?」

オーサ「……おヒレがついとる」

ディーン「……特大だ」

ライヘル「黙ってろ」

   狼狽える山賊たち

山賊「お……おかしら!
  ダメだ!
  勝てるわけねぇ!」

コージー「バカ野郎!
    よく見ろ!
    ただの小娘だ!

    かしら~!」

サシム「……」

   サシム、黙って立っているがおもむろに喋りだす

サシム「……あんたがあのキアラ?本物か?」

キアラ「え……
   いや わたしはそんな凄い人じゃ……」

サシム「エイディミール湖でバイア・フレーの市民を助けて
   メリアの追撃隊相手に殿軍を勤めた騎士キアラか……?」

キアラ「……ええ」

   サシム黙る(後ろ向くとかなんか物思いに耽る的な)

コージー「おかしら……?」

サシム「……よく聞けヤロウども!」

   山賊注目

サシム「盗っ人稼業は今日で終いだ!」

   驚く山賊達

山賊「おかしらー⁉」
山賊「そんなーー!」
山賊「俺たちゃ明日からどうしたらいいんだ⁉」
山賊「諦めないでくだせー!」
山賊「そうですぜ!おかしら!」
山賊「おかしら!」
山賊「おかしらー!」

サシム「くっ!
   おめーら……!

   この大バカ野郎ども!
   目を覚ませ‼」

   みんなビク

サシム「確かにオレたちゃ負け犬だ……

   だがよ……このクニを守りたいって気持ちはまだあんだろ?
   この娘はな まだ諦めねーで戦ってるんだ!
   オレはこの娘と一緒に行くぜ……!

   おめーらだってクニに帰れば家族なり畑なりあんだろうが……

   ……もっと前向いて歩いてくんだぜ!」

山賊「……クゥ」
山賊「……うぐッ」
山賊「そこまで言われちゃ……」
山賊「畜生!水臭ぇぜ!
  お頭~」
山賊「ヒックヒック」


サシム「……おめーら」

コージー「……いや
あの
お頭……」

サシム「……なんだ?」

コージー「いや……
    言いづれぇんだけど……」

サシム「……言ってみな!」

コージー「……俺たち捕まっちまいヤス」
   
   山賊たち衝撃

コージー「それにクニに帰れない連中が集まってんス……」

   山賊、全員サシムに注目

山賊「バカ野郎!諦めんじゃねーよ!」
山賊「どうしてくれんだ!」
山賊「このままじゃとんだ貧乏クジだぜ‼」
山賊「やり直せ!」
山賊「金返せ!」
山賊「真面目にやってんのか!」
山賊「自首しろ!」
山賊「フザけんな!」

   山賊たちサシムに詰め寄ってくる

サシム「……くっ!
   おめーら……」


ライヘル「なんて醜い連中だ……」

ディーン「……もういいよね?」

オーサ「そうじゃの」

サシム「助けてくれー!」

   キアラ前に出る
   山賊引く


キアラ「……聞いて!

   王都は落ちてしまったけど まだ各地では戦いが続いてるんだ!
   フレーニアを守るためにみんなの力が必要なの!

   お願い!
   一緒に戦って!」

サシム「へ……?
   ……どういうこった?

   あんたら俺たちを捕まえに来たんじゃ……?」

キアラ「わたし達はカレル様の命で兵を集めているんだ

   今は山賊でもあなた達はフレーニアの兵でしょ⁉
   力を貸して!」

山賊たち「……」

山賊「……お頭ぁ
  俺たちゃ本当に目が覚めましたぜ……
  行きやしょう……!」
山賊「お頭ぁ!」
山賊「お頭!」

サシム「……
   ……けどよ 俺らは脱走兵だ
   コタの村にだって迷惑かけちまった……
   どの面して王子さまのとこ行けってんだ……」

キアラ「それは」

   遮るようにライヘル

ライヘル「カレル王子殿下は敵前逃亡の罪は問わないと仰せだッ
    キサマ等の罪状は任地における勝手な徴発行為という事になるな!
    分かったか⁉」

サシム「……ぅおお!」


キアラ「ありがとう……」

ライヘル「……フンッ!
    村人を納得させるのがキサマの仕事だ!」

キアラ「……うん

   コタへ行くぞ!
   盗んだものも残ってるものは持って行くんだ!」

   場面転換
   コタへ帰還

『コタの村の山賊~四日目・後編~』

〇コタの村


   村に着くともめている


アレックス「おー 戻ったか!
     なんか大変なことになってるぜ!」

ボーナム「なんだかやべえなぁ……」

   村長が自らの罪を告白して村人に責められている

村人「この裏切りもの!」
村人「くそ!道理で捕まらないわけだ!」
村人「見損なった!」
村人「無理やり協力させられてたんじゃないの⁉」

   村長に話かける

村長「あなた方ならばお気づきでしょうが
  わたしが見張りの位置を山賊に教えていたのです……

  村人に危害を加えないことを条件に
  ……すべて私が仕組んだことなのです」

村人「……
  おう 見ての通りだ
  山賊どもならとっとと連れて行ってくれ

  まさか村長がなぁ……」

   一通り話しを終わると村の中を歩ける
   キャンプは撤収されてる


〇キャンプ跡



ボーナム「おーし
    いつでも出発できるぜ!」

兵士「山賊……じゃない
  新入りには縄かけなくていいんですかね?」

サシム「コージー……

   ……帰れる場所があるってのはよ
   いや なんでもねー」

アレックス「コージーのヤロウ
     久しぶりに会ったってのによ 仏頂面で挨拶もしやしねぇ」

ライヘル「ふん……
    説明の手間は省けたな」


〇村長の家


   村長の家の前には村人が居る
   村を一通り回ると居なくなる


村人「村長に用かい?
  今 大事な話をしてんだ
  後にしてくれるかい?」


〇畑


   コージーは老婆と一緒にいる


コージー「いつまでもアニキ面しやがって……

    ……放っておいてくれ」

老婆「ふぇふぇふぇ 息子が帰ったのじゃぁ」

コージー「婆さん おれはアンタの息子じゃねーよ……」


〇村の中



村人「いつ間にかコージーが帰ってきてたんだ……
  まさかあいつ……」

村人「村長……
  なにか隠してるんじゃないかしら……」

村人「村長の親御さんは早くに亡くなったから
  村長が親代わりになって弟のコージーを育てたんだよ

  よくある話なんだけど
  コージーはグレちゃってねぇ……」


〇村長の家


   中に入って村長と話を始めると途中から村人が聞き耳を立てる


村長「……おお

  ……先ほど話し合いをしまして 被害を私が賠償することで落ち着きました

  ……なに 家と畑を売れば何とかなるでしょう……

  皆さんにも本当にご迷惑をお掛けしました……
  なんとお詫びをしていいものやら……」

キアラ「……村長
   実は……夜にコージーと話しているのを聞いていました」

村長「!
それは……」

キアラ「コージーの手引きだったことは分かっているんです……」

村長「お願いです!
  そのことは村人には秘密に!

  それがバレたらコージーは村には居られません!」

キアラ「……分かりました

   村長これを……」

   カレルから貰った金の入った袋を渡す

村長「……!これは⁉」

キアラ「ここで使うようにと渡されたものです」

村長「……これは食料を贖うための資金ではないのですか⁉」

キアラ「我々の兵が消費した食料の代金です」

村長「ぐ……ふぅ
  ありがたく……ありがたく……」

キアラ「では……」

村長「何から何まで……」

   家を出ようとすると聞き耳を立ててた村人慌てて去っていく


〇キャンプ跡


   物思いに沈むキアラに仲間が話しける


キアラ「……」

ディーン「キアラ 村長とコージーが気になるんだろ?」

キアラ「……」

ライヘル「キサマは他人の事情に首を突っ込みすぎだぞ!
    放っておけ!」

オーサ「……小さな社会じゃからのぉ
   村で孤立したら生きて行くのは大変じゃの」

ライヘル「……」

   事件発生
   村人の悲鳴

ディーン「うわ!
    なんだ⁉」

オーサ「畑のほうからじゃな」

ライヘル「チッ……

    手早く済ませろ」


〇畑


   オテサーネクの襲撃
   老婆をかばい倒れているコージー
   村人が説明「コージーのやつ、ばあさんをかばって……!」
   村長が割って入っていく


村長「コージーを頼む!」

村人「あわわ……
切り株が……」

サシム「わひいいい!
   なんだありゃぁ……!」

キアラ「⁉
   この怪物……⁉

   みんな村人を守れ‼」



   戦闘
   戦闘後

サシム「姉御!
   一生ついて行きやす‼」

村人「助かった!」
村人「ありがとう!」

村長「……おお!
  コージーは無事ですか⁉」

コージー「……大丈夫だ
    (周りを見て)
    ……皆聞きやがれ!
    (注目)
    盗みの手引きをしてたのはアニキじゃねえ!
    オレだ‼」

   沈黙と間

村人「知ってるよ」

村人「ああ もう聞いてるぜ」

   困惑するコージーと村長

コージー「??あぁ……??」

村長「なぜだ……⁉」

村人「さっき 村長と騎士さまが話してるのを……
  あの……皆に話してしまいました」

コージー「……くっ
    ヒヒ そんじゃぁ話が早ぇな……」

村人「……そうだな」

村長「ま 待ってくれ!
  コージーは悪くないんだ!
  悪いのは全部わたしだ!」

村人「ああ そうだ
  村長が悪い!」

コージー「……お?おい?」

   村人、コージーに向かい

村人「山賊……じゃないんだったな
  兵隊さんから聞いたよ
  お前が皆を飢えさせないようにここまで連れて来たんだってな

  お前のことだから 村長に食料を分けるように頼んで断られたんだろ?
  それであんな盗っ人みたいな真似して……」

村長「な なぜそんなことまで……」

村人「村長 アンタはクソ真面目だからな
  どうせまた俺たちのこと考えて
  「ただで食料はやれん!」
  とか言ったんだろ?」

村人「……まぁ確かにいきなりそんな話されても
  ただでなんかやれるか!
  って思うけどな」

村人「……でも 相談してくれても良かったんじゃないか?」

村長「お前達……」

村人「コージー
  村長のことは大丈夫だ」

村人「お前 仲間と行きたいんだろ?」

コージー「……お
    ふ ふざけんな……誰が」

   村長コージーを殴る
   バキー!

コージー「な なにしやが……」

村長「このバカたれが!
  キサマに心配されるほど落ちぶれちゃいないぞ!

  ……行け!
  行って
  そのひねくれた精神を叩き直してもらって来い!」

コージー「ぐ……!
    くそ!ちくしょう‼
    ばかやろー‼」

   コージー、走って退場

   呆然としてるキアラに村人がよってくる

村人「食料……
  必要なんですよね?」
村人「……カボチャ 持って行ってください」
村人「うちの大根 美味いですよ」
村人「カブとかならたくさんあります……!」

   村長がキアラに話かける

村長「……あのバカをお願いします」

 







4 件のコメント:

  1. ArgusVer2を楽しくプレイさせて頂いています!
    バグ報告をどこにすればいいのか分からなかったので、ここにコメントします。

    オーサのエンゲージですが、「ありがたい」と「いやしい」の間に空白があります。
    CPを1消費して空白を装着可能のようです。

    過去のデータを遡ってみたところ、空白はクラダ城跡で入手してるっぽいです。
    クラダ城跡に入った時点では存在しませんでしたが、ボス戦前には存在していました。

    質問なのですが、本来入手する筈のエンゲージがバグにより手に入らなかったとか、
    エンゲージを取り逃したら空白が追加される仕様であるとか、ありますでしょうか?
    質問の意図は、やり直す必要があるのかを知りたいためです。

    返信削除
  2. ボス戦で「来るぞ!」みたいなやり取りの後に不意を打たれることがあるのが、不自然でした。

    ボス戦で不意打ちが発生するのが仕様か不具合か微妙なラインに感じたため報告します。

    どのボスか詳細を覚えていないのですが、フリウリ峠のギータは確か発生することがあります。

    返信削除
  3. 失礼しました。
    掲示板があるようなのでそちらに転載します。

    返信削除
  4. このコメントはブログの管理者によって削除されました。

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