今回は、作中に登場する「ぼくのかんがえた戦士たち」を紹介してみたいと思います。
……テキストは、主に僕の記憶を頼りに構成されていますので、あしからずご了承ください。
キャラクターデザイン担当 ゆきつぐ
フレーニア騎士
15世紀のゴシック様式(建築とは別)の甲冑を意識しています。
同時代の一般的なサレット(名称はシャレル、サーリット他)兜にビーヴァー(顎あて)という備え。
絵では右手グラブ、左手のみミトン型としてみました。
全身そろいの甲冑は大概オーダーメイドなのでバリエーションも豊富。
こうした全身鎧の下には詰め物と補強の入ったアーミングダブレットといわれる服が着られるようになっていて、鎧の各パーツはベルトやアーミングダブレットから直接伸びた皮ひもなどに括りつけられます。
(絵の騎士ならば二の腕や肘のパーツはアーミングダブレットに直接結び着けられています)
西洋での甲冑製作での本場はドイツとイタリアだったらしいです。
私見ではドイツがハンドクラフト、イタリアがインダストリアルな雰囲気。
外見にも特徴がありドイツの様式はシャープでイタリアでは丸みがあります。
これぞ騎士!なイメージとして広く認知されているのはこの少しあと、16世紀頃の甲冑じゃあないかと思う
のですが、やっぱり好きなのは15世紀モノです。
メリア騎士
13、4世紀の十字軍、同時代の中東の戦士のチャンポン。チェインメイルあるいはホウバーグ(ひざまである)を着用します。
・ホウバーグ
なめし皮などに鎖鎧を縫いつけたもの。チェインメイルの下には詰め物入りの服を着たりします。兜の下にも同様に詰め物入りの頭巾を被るのが普通です。
上記は衝撃の緩和と肌が傷つく(美容の意味でなく)のを防ぐ目的。
全ての鎧に共通して金属が直接肌に当たることはなく、バンドやベルトですら肌に直接ということはありません。ちなみに肩当ては革製。
中東というと曲刀のイメージが強いのですが、第一次十字軍(11世紀末)頃はまだ直剣が多かったそうです。曲刀が主役になるのは13世紀頃から(だったと思う……)。
・チェインメイル
鎖鎧の登場は非常に早く、紀元前には存在したと言われていますが、特権階級や裕福な身分でしか所有できませんでした。
しかし時代が進むにつれて、鎖鎧は騎馬突撃を行う重戦士にとって必須の装備となり、こうして鎖鎧自体が後の騎士の象徴にもなったように思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿